3月末に年間発着枠が22万回に増えた成田空港で、航空各社の国際線のサービス競争が激化している。成田の年間発着回数が30万回に増えていくことをにらみながら、利用者を引きつけようと、新たな機材や魅力あるサービスを打ち出している。(高橋友佳理)
 今後発着回数を30万回に増やす成田国際空港会社(NAA)の方針を、航空各社は「新しい路線に乗り入れるチャンス」(全日空成田空港支店)とみる。そこで、強化を図っているのが収益に直結し、ニーズがなくならないビジネスクラスのサービス向上だ。

 アラブ首長国連邦のエミレーツ航空(ドバイ直行便)は成田線の就航を記念して、ビジネスクラス以上で、座席に運ばれてきた握りずしを自由に選べ、食べ放題のビュッフェメニューを追加した。

 新たに成田に乗り入れた同国のエティハド航空(アブダビ直行便)は、ビジネスクラスにも180度倒せるフルフラットの座席を導入しており、マッサージ機能も備える。
 全日空は16日、新造の「ボーイング777--300ER」型機を報道陣に公開した。新造機のビジネスクラスの座席はこれまでの1・5倍とゆったりした広さ。ボタン一つで、イスが倒れ、180度の平らなベッドに変身した。座席は交互に配置され、どの席からも直接通路に出られる。世界で初めてタッチパネルで食事や飲み物を選び、「今すぐ」か「後ほど(予約)」のボタンで、運ばれてくる時間も選べる。

 19日から、「看板」路線の米国ニューヨーク線に導入する。導入前から人気は高く、4月中の便はすでにほぼ満席という。初日の便は普通料金で往復109万4千円。
 19日からは、すべての欧米路線でも「インスピレーション オブ ジャパン」という新サービスを始める。たとえば、日本酒を客の好みに合わせて、レモンをしぼったり、ソーダ割りにしたりといった、新しい味覚を楽しんでもらうサービスも一部有料で取り入れる。客室乗務員の負担が増えるが、昨年夏ごろから訓練を積んだという。
 コストがかかるだけに、ライバル社も「新しい挑戦」と注目している。全日空成田空港支店広報課の谷村昌樹リーダーは「発着枠が増え各社が新しい路線に乗り入れようとする中で、どう生き残っていくかを考えた」という。

 日本航空は2008年8月にビジネスクラスで171度まで倒せる座席「シェルフラットネオ」を導入。機内食は、長距離便で2食目からを好きな時間に注文できるようにしたが、従来通り客室乗務員が直接オーダーを聞いている。今月から東南アジア路線で和食の郷土料理を導入、利用者のつなぎ留めに必死だ。

(※ 朝日新聞より)

全日空成田便起床時に芳香カード

客室乗務員が起床時に香りのついたカードを配る
 全日空は19日から、成田空港とニューヨークを結ぶ直行便(約13時間)の機内で、睡眠から目覚めた乗客に、ほんのり芳香が漂うカードを手渡すサービスを始める。旅の思い出を香りで印象づけ、同様の香りを感じた時に同社を思い出してもらおうという狙いだ。

 16日には、成田空港に駐機したボーイング777―300ERのビジネスクラスでデモンストレーションが行われ、客室乗務員が寝覚めを良くする効果がある香りがする名刺大のカードを配布した。

 香りは、和風の良さをアピールするため、高野マキや吉野ヒノキにミント、ローズマリーなどをブレンド。同社商品戦略室の川手教弘さん(42)は「強く印象に残るサービスとして親しまれ、再び全日空を選んでもらえるきっかけになってほしい」と期待している。

(※ 読売新聞より)

搭乗率折り返し便92% 取締役「40、50%でコスト賄える」

神戸から到着し空港ターミナルビルに向かう乗客(茨城空港で)
 3月11日に開港した茨城空港で初の国内定期便となるスカイマーク神戸便が16日、就航した。初日は客室乗務員によるチェックイン業務が手間取るトラブルが起きたが、搭乗率は到着便75%、折り返し便92%と新路線への関心の高さを裏付けた。スカイマークは低運賃を売り物に、コスト削減による採算確保への自信を見せており、1日1往復の体制から、今後増便につながるか注目を集めそうだ。

 神戸空港からの第1便は午前9時35分、定刻通り茨城空港に到着。空港ターミナルビルでは、橋本知事が神戸市から訪れた小柴善博副市長に花束を贈るなど、新路線開設の歓迎ムードに包まれた。

 折り返し便の出発式であいさつしたスカイマークの有森正和取締役は、同社で安全上のトラブルが相次いで発覚した問題に触れ、「安全な運航と、どこよりも安い運賃の提供で応えるしかない」と強調した。橋本知事は「スカイマークには『茨城空港は将来楽しみなものがある』と高い評価をいただいた。1日2便、さらに新しい路線と大いに期待している」と述べた。

 低運賃が売り物のスカイマークは、搭乗の際に係員を必要としない自動チェックイン機を導入予定だったが、この日は間に合わず、客室乗務員が茨城到着便から降りた後、折り返し便のチェックインを行った。このため、定刻の午前10時35分になってもすべての乗客のチェックインが終了せず、約40分遅れで出発した。

 有森取締役はトラブルについて「客室乗務員が慣れておらず、ご迷惑をおかけした」と陳謝。一方で、神戸便の目標搭乗率について「40、50%あればコストを賄える」と述べ、整備士を常駐させないなど、同社が初めて実施する低コスト運航で採算を確保できるとの認識を示した。

 神戸便の利用客からは、増便を望む声が多く聞かれた。神戸から到着した大阪府茨木市の会社社長中根鎌夫さん(72)は、ひたちなか市に工場を持ち、月に何度か足を運んでいる。「普段は新幹線や羽田空港を使うが、茨城空港を使えば時間もお金も節約できる。夕方の便があればビジネスで使う人がもっと増えると思う」と話した。

 神戸に向かう日立市森山町の下山小百合さん(31)は「知人の結婚式で神戸に行く。夕方や夜の便があれば、ゆっくり観光できるのに」と残念がっていた。

(※ 読売新聞より)

日本航空のグループ会社「JALスカイ」の新入社員43人が6日、研修中の成田空港で配属に向けた決意表明を行い、会社更生手続きからの再出発を誓った。

 新入社員は「空に限りない夢と喜びを」と書かれた手作りのパネルを用意したり、約1メートルの大きな紙飛行機を飛ばしたり、思い思いのパフォーマンスを披露。先輩社員約50人が見守る中、グループ一丸での会社の再起と安全運航への思いを語った。

 成田空港で窓口などを担当する旅客業務に配属される予定の前田仁美さん(22)は「会社が大変な時期だからこそ一生懸命に働きたい。一日でも早く一人前の社員として力になれるように頑張りたい」と意気込んでいた。

(※読売新聞より)
 会社更生手続き中の日本航空(JAL)の客室乗務員組合「日本航空キャビンクルーユニオン」が6日、大阪府庁と福岡県庁で会見し、会社側から大阪(伊丹)、福岡両空港の客室乗務員室を6月末に閉鎖し、羽田と成田に集中すると提案されたことを明らかにした。大阪、福岡の客室乗務員は全員転居が必要で、応じないと退職を余儀なくされるといい、地方発の便の運航への影響も懸念される。会見では「育児や介護を抱える客室乗務員はすぐに転勤できない。事実上の整理解雇だ」と苦境を訴えた。

 組合によると現在大阪に445人、福岡に62人の客室乗務員がおり、2人を除きすべて女性。今回は再建手続き中という事情もあり、会社側は特別早期退職を募集。締め切りは今月9日に迫っているが、組合は「半数以上は転居が不可能」と批判した。

 客室乗務員は到着した空港発の便に引き続き乗務することが多い。閉鎖されると、羽田発の便が天候不良で欠航になった場合、その先の地方空港発の便で乗務員が手配できず、次々に欠航が出る可能性が高く、利用者の信頼失墜につながるとも指摘した。

 JALは「現在の4拠点体制で効率性を向上させることは困難」とし、運航への影響については「コメントできない」としている。【酒井雅浩】

(※毎日新聞より)
 会社更生手続き中の日本航空と管財人の企業再生支援機構が人員削減を大幅に前倒しするリストラ案をまとめたことが6日、明らかになった。グループ全体(約5万人)の3分の1にあたる1万6452人の人員削減を2010年度末までに実施する。当初は3年間で実施する予定だったが、6月末期限の更生計画案をまとめるために組織スリム化を急ぐ必要があると判断した。路線縮小と老朽機材の売却を並行して行い早期の黒字化を目指すとして、取引銀行団などの理解を得る考え。

 削減する1万6452人の内訳は貨物事業を含む間接部門5405人、客室乗務員2460人、営業2043人、パイロット775人など。関西国際空港、中部国際空港の発着路線の整理により、両拠点の地上職は現行7割減の642人まで減らす。年間817億円の人件費削減効果を見込む。

 人員削減はできるだけ早期退職の募集の積み増しや事業売却などで実施する予定。現在2700人の早期退職を募集しているが、6月ごろに第2弾、9月以降に第3弾を予定する。計画に達しない場合は一時帰休やワークシェアリングなどを検討。整理解雇に発展する可能性もある。

 1月19日の会社更生法の適用申請時の案では2012年度までの3年間で1万5700人を事業売却や採用抑制、早期退職などで削減する計画だった。しかし、毎日5億~10億円の営業赤字が発生する状況が続いており、更生計画案をまとめるには大幅な前倒し実施が必要と判断した。

 10月以降に国際線16路線、国内線31路線からの撤退や燃費効率の悪い老朽航空機の2010年度中の退役も決めており、発生する余剰人員をすみやかに整理する考え。

 労働組合の強い反発などが予想され、予定通りに計画達成できるか現段階では不透明。リストラの最終案になるかも微妙で、銀行団などは実効性を勘案しながらリストラ案を評価し、場合によっては修正を迫る考えだ。

(※日本経済新聞より)

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